最強少女は男装幹部
 母が死んだ時から、私はずっと幼いまま。

時が止まって、馬鹿で愚かな思考のまま、無常にも時だけが過ぎていった。

 小さい頃の思い出と、無念とガラクタを抱えて、育ちきってしまった。

見た目は大人、頭脳は子供。こんな欠陥品を、誰が必要とするのか。


 リンのように成長の見込みがあれば話は別だ。

しかし、努力すらしようとしない私に、なんの価値がある。

貼られるレッテルは当然最低な代物。

 
 こんな風に育ってしまったのも、無理はない。

 だって、環境が悪かったから。

繰り返し、何度も言う。

 子の私に罪などない。親の責任。

 いつまで、私は母の呪いに振り回されなくてはならないのだろう。
< 114 / 230 >

この作品をシェア

pagetop