最強少女は男装幹部
 結論、全て母が悪い。

 だから、もう考え込むのはやめにした。

成長とか、進歩とか、そういうのができる器じゃない。

 
 仕方がなかったとしか言いようがないのだから、それでいいじゃないか。

どれだけ周りが成長し続けようと、私だけはガキのままでいる。

 それも、大罪人の私にはお似合いな気がする。


 しばらく考え込み、隣に振り返る。

 「リンはどう思う?」

 「え、なんの話?」

 「ピーマンとパプリカの違いの話」

 「さあ?変わんないでしょ。」


 こんな馬鹿な会話を、リンとする日がやってくるとは思っていなかった。

 最初はすぐに用無しになる地味男だと思っていたが、入学して三ヶ月間、仲は続いている。

案外、全てが計画通りに行きはしない事を痛感させられる。
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