最強少女は男装幹部
 しかし、そんな気持ちとは裏腹に、事態は巻き起こった。

総長派と、副総長派という対立状態ができてしまったのだ。

 理由は明白。俺が彼らを甘やかしすぎた。

 
 ジンの冷たさに反感を持ったものが、柳 静流が総長にふさわしいと言い始めた。

先代総長からジンに代わってまだ一年も経っていないのにも関わらずだ。

そしてジンに憧れ、ジンを支持している者達がそれに反発した。

 そのせいで総長交代を巡る、仲間割れが今現在起きていた。


 俺とジンはそんなこと望んでいない。

確かに、総長になりたいとは何回も望んだ。

しかし、無理やり奪い取りたい訳じゃない。

 しっかりとジンに指名され、時期総長に任命されることが夢なのだ。

俺の望んだ方法ではない。俺が求めたものではない。

 仲間割れなんか、起きて欲しくない。


 ただ、綺麗な花を咲かせてみたかった。

 他の天才達に追いついていたかった。

 それだけだったんだ____
< 141 / 230 >

この作品をシェア

pagetop