最強少女は男装幹部
 リンside

 最近、アカネくんの様子がおかしい。

鋭い言葉を投げかけてくれることはなく、ずっと黙り込んでいるのだ。

屋上でも以前の僕の様に、丸まって眠りこんでしまう。


 アカネくんの好きなお菓子を用意しても、アカネくんのお気に入りのジュースをあげても。

アカネくんは黙りこくったまま、のそのそと食べるだけ。

強欲なことに半分以上持っていくのは、相変わらずだが。


 ここ最近は下っ端達と絡むことが増えたので、アカネくんに構えてあげられなかった。

そのことに罪を感じ、今はずっとアカネくんにつきっきり状態だ。

 冗談も言ってくれないし、以前の様に笑ってもくれない。


 それが寂しくて、悲しかった。

一緒に廊下を歩いている間も、一緒に少ない言の葉を重ねている時も。

君はずっと、静かに項垂れていた。


 纏う空気も重くなって、瞳も昏くなっていって。

夜冥に消えそうな君が、ただただ不安だった。
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