最強少女は男装幹部
 アカネside

 絵の具を片付け終わり、校舎を出る。

 少し遅くなってしまった為、空は深い紺色に包まれていた。

街灯に照らされながら帰宅路を歩いていると、公園の真ん中に人が倒れた様なシルエットが見えた。

 死体かと思い、ビクッと震える。

真夜中に死体、ということで一瞬驚いたが、よく考えたら見慣れている。どうってことはない。


 公園に足を運び、倒れた人間と思しきものに近づいていく。

 街灯に照らされた姿は、やはり倒れた人間だった。

死んでいたら警察を呼ばなくてはいけない。面倒臭いが、やってやろうじゃないか。


 ちらっと顔を覗くと、それは意外な人物だった。

 「あれ、カズキかよ。おーい、聞こえるかー?」

 そう、あのカズキだったのだ。

幹部といいうのにこんなとこで伸びているなんて、情けない。

 声をかけても答えてくれないので、手を触ってみる。

しっかりと温もりがあったので、死体ではないと断定した。

 「風邪引くぞー。はぁ、面倒だなぁ。」
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