最強少女は男装幹部
 だから、アカネに負けた時もあんなに悔しかったのだ。

いじめっ子に負けた、というトラウマを引きずり出していた。

 今更、時効なのに。

 
 「まあ、とりあえず今日は泊まれ。うちは無駄に広いから、毎日住んでくれても構わない」

 「男と同棲は嫌だね。、、、まあ、辛くなったらまた泊まるかもだけど」

 アカネが話を変えてくれ、沈んだ心が少し軽くなる。

このままでは泣いてしまいそうなので、早々に席を立った。

 「おかゆ、不味かった。」

 「またびゃーびゃー泣いたら作ってやる」

 「泣いてねえよ」


 そのあと口に含んだ飴は、想像以上に優しいベリー味だった。
< 212 / 230 >

この作品をシェア

pagetop