最強少女は男装幹部

とある暴走族は最強揃い

 アカネside

 「アカネくん。僕のこと全力で守ってよね」

 「お前も幹部だろ。自分の身は自分で守れ」

 「僕は恋する乙女なの!ひ弱なの!」

 「え、お前恋してんの?」

 「二人とも、早くしないと置いてっちゃうよ〜」


 私とリンが駄弁っていると、シズルさんが横槍を挟む。

最後のは気になったが、『旅が終わったら結婚する』みたいなものだろうか。死亡フラグだが。

 リンも青春してんだな〜、と思いながら、目の前の校舎を見上げる。

窓は割れ、スプレーで落書きされ、鉢植えは粉々に、、、

流石桜蘭と肩を並べる不良校。荒れまくりで、潰し甲斐がありそうだ。


 「桜蘭以上にひどいなこりゃ」

 ジンが呆れたようにそう言うと、リンは全力で頷いていた。

昔だったら震えながら私の背中に隠れていただろうに。相手を煽る余裕まであるなんて、、、

 成長に感動していると、ジンは御構い無しに、本気の声音で言った。

 「行くぞ」
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