最強少女は男装幹部
 カズキに復讐はさせたくない。ここは百鬼夜行の勢力で、なんとか鎮圧したい。

このままでは、カズキは怯えながら過ごす事になってしまう。

しかしカズキが復讐を遂げてしまっては、彼は多分、幸せにはなれない。

トラウマを植え付けるかもしれないし、危険が高まる。


 聞いたところ、冬馬はずいぶん粘着質な様だし。

このまま放っておいたら、百鬼夜行も被害を受ける。

だから、襲われる前にこっちが仕掛けてしまおう、という訳だ。


 その様な事も説明すると、ジンとシズルは大きく頷いた。

 「わかった。俺たちでなんとかしよう。これも総長命令だ」

 「俺も賛成。副総長命令でも出すよ。リンは?」

 シズルが不安そうにモジモジするリンに問いかける。

リンは相変わらず怯えている様だ。不安そうな顔をしている。

しかし、俯いていた顔を上げ、はっきりとした声で私に告げる。

 「僕は、、、うん。やるよ。僕の為にも」
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