最強少女は男装幹部
 「俺らは百鬼夜行という暴走族だ。」

 「ふぅん。用件は?」

 「うちの幹部をこれ以上虐めたら、お前を殺すと忠告に来た」


 シズルが副総長らしく、殺意のある眼差しを彼ヘ向ける。

普段は温厚な性格なので、それと比較する事によって更に怖さが増す。

優しい人はキレると怖い、というやつだろうか。


 しかし飯田はそんな威嚇にも怯む事なく、おちゃらけた様子で返事を返す。

 「え〜?お前らの幹部?もしかしてハーフ野郎のこと?」

 ねっちゃりとした気持ち悪い喋り方で、彼は話し続ける。

どうやら、カズキの事を馬鹿にしたいらしい。なんとも醜い野郎だ。
 
 「あ〜んな奴の為にこんな大袈裟な事しちゃっても良いんですかぁ?」

煩い蝉の様に、ペチャクチャと雑音を鳴らす。とても不愉快で、心地の悪い声。

今すぐ黙ってほしい。でなければ、頰に拳をめり込ませてしまいそうだ。
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