最強少女は男装幹部
 リンの質問に頷き、大声で皆に宣言する。

 「私、櫻井 茜は、本日をもちまして百鬼夜行を脱退させて頂きます。」

 私がそう放った瞬間に、場の空気が凍りつく。

皆が黙り込み、こちらを驚いた様なアホヅラで見つめる。

 それが可笑しくて、少し笑いそうになりながらも話を続ける。

このまま一気に話してしまおう。


 「抜ける理由は二つ。一つ目は、私が百鬼夜行に入ったのは、自分の弱さを隠す為だったから。

でも、今はやりたい事も見つけ、ここに縋る理由はなくなった。二つ目は、、、私は、女だから。」

 二つ目は、言うのを少し躊躇ってしまった。

 一つ目に関しては、自分の為だ。私が百鬼夜行に入ったのは、自分の心が弱かったから。

母を恨み、それを理由に暴れ回っていた。

しかし、そんな弱い私はもう居ない。


 油絵で、心を癒す事にした。

思い出を絵に描いていると、どうしても自分と見つめ合う事になる。

だからこそ、自分の過ちを認め、前を向くことが出来ると考えた。

 人を殴っていても、心は満たされない。

これからは、絵で心を満たす事にした。
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