最強少女は男装幹部〜最強幹部たちからの溺愛〜
〜遡ること、1時間前〜
「あら。あなた、まだここに居着いていたのね。」
低い冷徹な声は、北極の薄氷を連想させた。
私の大嫌いなこの女が、私の元を訪ねたのだ。
いつも通り、家で怠惰な生活を送っていた土曜日。
窓から差す夕焼け空は、真っ白な壁を茜色に照らしている。
何もない、空虚な部屋の中独り。
スマホを触って、まったりとした日常を送っていた。
、、、、はずだった。
平穏な日々に、突然ズケズケと入ってきた不届き者がいた。
静寂な部屋に響くインターホン。
宅配便かと扉を開けた先には、見慣れた顔の人物がいた。
義母だ。私が嫌う、あの女。