最強少女は男装幹部
とある私立高校と暴走族

とある異才な転校生


 リンside

 朝日が差す廊下は、今日もとても汚い。

 床に落ちているゴミを避けながら、廊下を突き進んでいく。


 まだ時刻は朝の8時過ぎだ。

いつもはまだ布団の中に居る時間。

 なのにも関わらず、僕は何となく教室へと出向いていた。

いつもは屋上に向かうが、今はそういう気分ではなかった。


 規則正しい朝を迎えていることに、モチベーションは朝から絶好調だ。

 久しぶりに浴びる春の朝日は、僕の心を清々しく透き通してくれる。

素晴らしい1日の始まりだ。よくやったぞ、僕。


 自分を褒め称えていると、いつの間にか教室の前に辿り着いていた。

 扉の上にある『2-B』という文字は、落書きの奥に今も潜んでいるのだろう。

欠伸をしながら、ガラガラとスライド式の扉を開ける。
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