最強少女は男装幹部
 想像しただけで、ワクワクしてきた。

今にも脳汁が吹き出してしまいそうだ。

 ずっと仲間だと思っていた私に裏切られた時、その人たちはどんな顔をするのだろう。

絶望、失望、後悔、恐怖、怨嗟、屈辱、激昂、、、、

 
 今までにも、気に入らない奴を騙したことならなんどもある。

皆それぞれ違う顔を見せ、悲しみや怒りを露わにするのだ。

中にはナイフを握り、わなわなと震える者もいる。

 それが楽しくて、快感で、満足感に満ち溢れていて、、、

 いつの間にか、もっと求めるようになっていた。


 今回もより満足できる顔を見るために、完璧な友達を演じなければ。

今にも声を上げて笑い出しそうな口を、手のひらで覆う。


 失敗した時のリスクの重さは、成功した時の高揚感と比例する。

 もっと分かり易く言うと、失敗したら死。成功したら狂うくらいの達成感。

一時の爽快感と高揚感。

 違法薬物のように、その高揚感を忘れられなくなり、もう一度だけと懇願する。

やり遂げたという最高の気持ちを手に入れるなら、どれだけかかろうが構わない。


 これから、波乱な学園生活が始まるんだ!

 そう考えただけで、私の頭の中は充実感で満ち溢れていた。
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