最強少女は男装幹部
 それでも、念のためか?

リンが百鬼夜行の人間であるとは仮定せず、他の理由を探った。

こんなに純粋で初心な少年が、暴走族に入っているとは到底思えない。


 じーっと見つめ、回答を待つ。

 しかし、リンはチラッと見てから、また床に視線を落とすを繰り返していた。

言いにくいことなのだろうか。


 いつもならば、そんなの関係ねぇと思っていたところだが。

この子をとっくに気に入ってしまっていた私は、少しだけ焦っていた。


 なにか触れてはいけない話だったのだろうか。

このまま待っていてもタイパが悪いし、他の連中に聞くか?

 
 うーん、と悩んでいると、突然リンは顔を上げた。

バッと効果音のなりそうなほど勢いよく頭を上げ、こちらを見つめてくる。

 え、なに、、、?どしたん?


 突然の行動に?が頭を占領する中、彼は口を開けた。

 「今から、一緒に屋上に来て貰えないかな、、、?あっ、無理なら良いけど、、、」

 最初こそ威勢が良く声も力強かったが、最後の方はモニョモニョとしていた。
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