最強少女は男装幹部〜最強幹部たちからの溺愛〜

 ある日のことだった。

 私が学校から帰ってくると、母は泣き喚いていた。

フローリングの上でうずくまり、嗚咽をこぼしている母。

何があったのかを聞いても、狂ったように呟き続けるだけ。


 『あいつのせいだ。私に不幸を押し付けやがって。許さない。許さない。』


壊れたロボットのように、この言葉を呟き続けた。

 時に笑い出し、時に怒り出す。

 それを繰り返す母は、とても正気には思えなかった。

泣いたかと思えば、サスペンス映画のような笑い声をあげ出す。

それが治ったかと思えば、知らない男の名前を呪文のように呟き出す。
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