最強少女は男装幹部
 リンをじーっと見つめ、答えを待つ。

早く言え。そして説明しろ。

というメッセージを込めた熱い視線を送ると、リンはさらに萎縮した。


 なにか説明しづらい状況でもあるのだろうか。

私にとってはどうでも良い事なのに。

 皆がリンに注目し、その口が開くのを待っている。

下を向き、フルフルと震える様は可哀想だ。助けないが。


そして、やっと口を開いたかと思えば。

 「えっと、、、ごめんシズルさんにパス!」

そう叫ぶように言い残し、赤茶髪の背中に回り込んでしまったリン。

兎のように縮こまり、ブルブルと震えている。

 なぜ私が悪人のような顔をするのだ。まだ何もしていない。


 なんだか拒絶された様な気がし、むすっとする。

さっき出会ったばかりの私よりも、赤茶を信頼する気持ちはわかる。

ただ、なんか複雑な気持ちだ、、、


 全てを丸投げされた赤茶髪は、呆れたように笑みをこぼした。

なんだか、お兄さん的な大人の余裕がある人だ。不良だけど。
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