最強少女は男装幹部
 ジンは軽く睨み上げてくる。

やはり、私を警戒しているのだろう。

総長が代わり、不良に狙われ気味な百鬼夜行。

私が刺客の可能性は、大いにある。

というか、実際その通りなのだが。


 「俺を、、、幹部にしてくれないか。」

 声を張ってそう言うと、ジンは目を見開く。

まさかの申し出に、思わず意表を突かれたような反応をしている。

しかし、すぐにポーカーフェイスに戻り、私をまたもや睨みつける。


 「生半可な奴じゃ、仲間にできないが。お前はその自信があるのか」

 私を鋭く睨みつける瞳には、やめておけと書いてある。

 私では成れないと思っているのだろう。

しかし、私にはその自信が十分すぎるほどある。


 私の強みは、恐怖を喜びと感じることだ。

喧嘩相手の原型をなくすほどには殴り続けられる。

というか、殴り続けたい。


 「自信はある。有り余るほどにな。」

 じっとジンの瞳を見つめ、嘘ではないと証拠を提示する。

相手の眼を見れるかどうか。これはまあまあ重要なことだ。

後ろめたかったり、嘘をついている奴は大抵眼を見れない。

見つめられると、逸らしたくなるもの。
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