最強少女は男装幹部
 カズキはよいしょっと腰を上げ、私の前まで歩み寄ってきた。

 「じゃあ、今ここでやるぞ。いいな、アカネ」

 「いいけど、負けても泣くなよ。見苦しいから。」

鼻で笑うようにそう言うと、カズキはまたもや青筋を立てた。

 「お前こそ泣くんじゃねえぞアカネ。見るに耐えないからな」

 なんかコイツ、面倒臭い性格してんな。

天の邪鬼、というか。イキリたがりの小学生というか、、、

取り敢えず、精神年齢は低そうだ。


 しょうもない口喧嘩をしていると、恐る恐るという様にリンが顔を覗かせる。

いまだに赤茶の後ろにへばり付き、びくびくとしていた。

 「アカネくん、喧嘩できるの、、、?」

 「あー、一応な。」
 
 「カズキ強いよ、、、?」

 
 今にも泣きそうな顔で話すリンは、やはり優しい男の子だった。

良い子だなぁ、と感心する。この金髪野郎とは大違いだ。


 「大丈夫だ。リンが思ってるよりもカズキは弱い」

 「んだとゴラァ」

 リンを安心させる為の言葉に、なぜかカズキが反応する。

 また喧嘩が長引きそうだな、と思っていたが、カズキはすぐに戦闘体勢へと入った。
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