最強少女は男装幹部
 おにぎりは凄まじいスピードで彼の口の中に入っていく。

と思うと、アカネくんはいつの間にか二個目のおにぎりを食べだしていた。

 一口が大きいため、これもすぐに食べきってしまいそうだ。

なんだか、二口で食べきる小学生のようにも見えてきた。

 そう考えると、アカネくんも見かけによらず子供じみた所があるのかもしれない。


 隣に座るアカネくんを観察していると、いつの間にか手からサンドウィッチが消えていた。

もう食べきったのか、と二つ目を食べ始める。

 アカネくんのことを見ているうちに、以前の感覚を思い出してきた。

レタスの味もわかってきた頃だし、そろそろ話し出そうか。


 長い沈黙を断ち切るべく、最初の一言を外に出す。

 「あ、アカネくんっ。えっと、、、さっきのヤンキーはさ、ただ返り討ちにしただけだもんね?」

 「そうだけど、、、どうかした?」

 その返事に、ほっとする。

自分から乗り込みに行ったなんて言ったら、失望する所だった。

よかったよかった。やっぱり彼は神様なんだ。

 変な輩が噂を立てただけで、彼は潔白なんだ。
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