最強少女は男装幹部
 言っちゃ悪いが、リンはおかしい。

 前々から、実はリンのことを積極的に避けていた。


 ずっと着いてくるのが、鬱陶しかったのだ。

 四六時中『アカネくん』と言いながら背後にぴったりとついてくる。

なんだか煩いし、黙っていて欲しかった。

全犬系男子を恨みかけたこともあったくらいだ。

 
 計画がバレたのかと、度々気が気ではなかった。

このままでは計画が漏れてしまうかもと、百鬼夜行を避け続ける羽目に。

 リンともクラスでは極力話さないようにし、コンビニや公園に逃げていた。

 そうしたらゴキブリのように不良がホイホイとやって来るので、一種の娯楽として狩っていた。

 それを見た奴が学年に噂を流し、あらぬ噂から確信を得たものまで広まったのだ。


 百鬼夜行の下っ端に漬け込もうとしても、噂のせいで避けられるばかり。

しかし人を殴るのは楽しいもので、止めることはできない。 

 そんな感じで、色々と悪環境が生まれていたのであった。

 それもこれも、元をたどればリンのせいだ。許せん。
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