追放された聖女を待ち受けていたのは、エリート魔法師団長様との甘やかな実験の日々でした
「ティナの口から直接は聞いていないが、治癒魔法が発動した経緯から考えて、ティナも私と同じ想いだと思っていいのだろう?」
「そ、それは……」
「違うのか?」
ここまで立て続けに同意していたわたしだったが、ふいに気持ちを問われて動揺する。
レイビス様のようにサラリと好意を口にできず、恥ずかしくてどうしても言葉に詰まってしまう。
返答を待つように一旦口をつぐんだレイビス様はわたしをエメラルドの瞳でじっと見つめていた。
顔に夕日がかかり、目鼻立ちに陰影がついてより端正さが際立つ。
こんな美しい人がわたしだけを見て、わたしなんかの一言を恋焦がれるように待っている。
そう思うと甘いときめきが体中に広がり、胸が高鳴った。
……わたしもちゃんと伝えなきゃ……!
「あ、あの、レイビス様。わ、わたしもレイビス様のことを心よりお慕いしています……! その、たぶんレイビス様がわたしを想ってくださる何十倍も……!」
好意を伝えるという慣れない行為に、わたしは真っ赤になりながら必死に言葉を紡いだ。
声は震え、手には力が籠り、目は若干潤んでしまっている。
すると次の瞬間、体を引き寄せられ、気づけばレイビス様にギュッと抱きしめられていた。
「……すまない。まだ私達は『研究者と被験体』の関係だというのに、許可も取らずに触れてしまった。……だが、限界だった」
「レイビス様……?」
苦しげにも聞こえる声音にわたしは胸に抱かれたまま、顔を上げてレイビス様の様子を窺おうとする。
だが、後頭部に手を回され、見るなと言わんばかりに顔を胸に押し付けられた。
「ティナが愛らしすぎるのが悪い」
「えっ?」
よく聞き取れなかったが、頭上ではレイビス様がなにかを呟いたようだった。
思わず聞き返したものの、返答はない。
「そ、それは……」
「違うのか?」
ここまで立て続けに同意していたわたしだったが、ふいに気持ちを問われて動揺する。
レイビス様のようにサラリと好意を口にできず、恥ずかしくてどうしても言葉に詰まってしまう。
返答を待つように一旦口をつぐんだレイビス様はわたしをエメラルドの瞳でじっと見つめていた。
顔に夕日がかかり、目鼻立ちに陰影がついてより端正さが際立つ。
こんな美しい人がわたしだけを見て、わたしなんかの一言を恋焦がれるように待っている。
そう思うと甘いときめきが体中に広がり、胸が高鳴った。
……わたしもちゃんと伝えなきゃ……!
「あ、あの、レイビス様。わ、わたしもレイビス様のことを心よりお慕いしています……! その、たぶんレイビス様がわたしを想ってくださる何十倍も……!」
好意を伝えるという慣れない行為に、わたしは真っ赤になりながら必死に言葉を紡いだ。
声は震え、手には力が籠り、目は若干潤んでしまっている。
すると次の瞬間、体を引き寄せられ、気づけばレイビス様にギュッと抱きしめられていた。
「……すまない。まだ私達は『研究者と被験体』の関係だというのに、許可も取らずに触れてしまった。……だが、限界だった」
「レイビス様……?」
苦しげにも聞こえる声音にわたしは胸に抱かれたまま、顔を上げてレイビス様の様子を窺おうとする。
だが、後頭部に手を回され、見るなと言わんばかりに顔を胸に押し付けられた。
「ティナが愛らしすぎるのが悪い」
「えっ?」
よく聞き取れなかったが、頭上ではレイビス様がなにかを呟いたようだった。
思わず聞き返したものの、返答はない。