とある年の差カップルのほのぼのな日常
「結構、凄かったな!」
「ヤバかった!」

「だね!」
「怖かったぁ…」

興奮気味なルタ&ニコ、微笑むユタカ&ユタカにしがみついているネム。

そして………

「梅乃さん、真っ青じゃね?」
「ほんとだ…
梅乃さん、大丈夫?」

「あ…うん…」

「フフ…かなり怖かったみたい(笑)」

「梅ちゃん、私わかりますよ!
怖かったですよね……」

「うん…
怖かった…」

「ネムも怖がってるし、次は大人しめのやつにしない?」

「そうだな!」
「じゃあ…こっちの方の乗り物は?
この辺のなら、子どもでも乗れるやつばっかだし!」

我成達は、ゆっくり歩き出した。


そして、休憩を挟みながら手当たり次第乗って………
あっという間に時間が経った――――――――

「………腹減ったな…」
「そうね…(笑)」

「僕達、ポップコーンしか食べてないもんね…(笑)」
「でも、何処の店も満員ですよ」

「待つしかないんじゃない?」

「とりあえず、行こうか!」

梅乃が我成達に微笑み、みんな頷いた。

結局何処も2時間近く待たないとならなくて、我成達はテイクアウトの店で買い、外で食べることにした。

「俺達で買ってくるから、ニコ達はそこのベンチ取っといて!」

「わかったぁ〜」
「梅ちゃん、行きましょ?」

「あ、じゃあ…お金……」

「いらないよ!」

「ダメだよ!!」
梅乃は、我成に多めに万札を渡し握らせた。

「我成。ちゃんとこれで全員分払ってね?」

そう言い聞かせ、ニコとネムを連れベンチに向かった。

「…………なんかさ…」
そんな梅乃を見て、ユタカがポツリと言った。

「ん?」

「梅乃さん“の方が”我成を子ども扱いしてるよね……(笑)」

「あぁ(笑)そうかも?」
ルタもクスクス笑う。

「必死に背伸びしても、ウメには届かないんだよね……」
我成は万札を握りしめ、苦しそうに言った。

「でも、我成」
ルタが見据える。

「ん?」

「“届かないのは”年齢だけだろ?」

「え?」

「“お前なら”俺は梅乃さんを支えられると思うぞ?」
「僕も!!」

「お袋さんをずっと支えてきたお前なら、出来る!!」
「僕とルタが、保証するよ!」

「………フフ…!
うん!ありがと!!」


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