とある年の差カップルのほのぼのな日常
一方の梅乃達。
たまたま屋根付きのベンチが空き、早速座った。

「あ!
ルタから、何にするかメッセージ送ってくれって!」
ニコが、スマホのメニュー表を見せながら言う。

「うーん…
梅ちゃん、どうします?」

「うーん…
ピザにしようかな?」

「はーい!
飲み物は?」

「あ、きっと…
我成が“一緒に飲も?”って言ってくるだろうから(笑)」


「―――――ウメ〜!
はい!ピザ。
あと、ジュース!
ウメ、アップル好きだよね?
一緒に飲も?」

「うん、ありがとう!
……………ね?(笑)」
我成に微笑み、ニコとネムを見る梅乃。

「「フフ…!」」
ニコとネムが、意味深に笑った。


「―――――――あっという間に暗くなってきちゃったね……(笑)」
和気あいあいと食べ、ゆっくりしていると……梅乃が空を見上げ言った。

「ウメ?」
切なそうな梅乃の声色に、隣に座っている我成が顔を覗き込む。

「楽しい時間は、あっという間だね!」

微笑むと、我成の顔が近づいてきた。 

「え!?ちょっ…が、我成…!?」
慌てて押し返す。

「え?なんで、拒むの?」

「だ、だって//////な、なんか近い…//////」

「当たり前じゃん!
チューしようとしてるんだからさ!」

「はい?
な、何言ってるの…!?///////
ここ、神聖な公共の場!!」

「良いじゃん!
チューくらい」

「だ、ダメ!!
離れて!!」

「やだ!離れない!!」

「………こら、そこ!!」
「そろそろ行こうよ!」

ルタとユタカが割って入ってきた。

「う、うん!
我成、行こ?」

「はーい…」

「ほら、手!」
梅乃が手を差し出すと、嬉しそうに手を握った。

「犬だ(笑)」
「犬がいる(笑)」

「手懐けられてる(笑)」
「我成くん、可愛いね(笑)」

ルタ達はそれを見て、クスクス笑うのだった。


最後にあと一つだけ乗ろうということになり、ゆっくり向かっている我成達。

「…………あれ?梅乃?」

すれ違った家族連れの女性が梅乃を見て、肩を叩いてきた。

「え?
あ……」
(リノだ……やだな…)

大学の時の同期で、梅乃の苦手な女性だ。
高飛車で、いつも周りの人間をバカにしていた。


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