とある年の差カップルのほのぼのな日常
「オバサンの定義って、年齢じゃねぇよ?」

「そうかな?」

「見た目とか、性格とかで判断するって感じじゃない?」

ルタと我成が順に言った。

「逆に梅乃さんは、我成や僕達のことガキだと思う?」

ユタカの問いに「え?みんな、しっかりしてるし」と答えた。

「ね?
梅乃さんだって、性格とかで判断してるでしょ?」

「そうだね…(笑)」

「でも!例えウメがオバサンでも、俺はウメが好き……!」

「我成…//////」

「梅ちゃん、言ったよね?
“年齢の事なんて全く気にしてない。今のままの梅ちゃんが好き”って!」

「だから、自信持ってくださいって!」

「うん//////」
ニコとネムの言葉に、梅乃は嬉しそうに頷いた。

そして本当に素敵な人達だな…と、幸せを噛みしめていた。


そして閉店時間が迫り、客達が流れるように出口に向かう。

「楽しかったね!」
「だね!」
我成と梅乃が微笑み合う。

「最後に、カップル同士で写真撮ってい?」

お城の前に人が並んでいて、ニコが指差して言った。

「もちろん!!」

ルタ&ニコ、ユタカ&ネムの順で写真を撮る。

そして――――――

「ウメ、撮ろ?」
我成と梅乃の順番が来た。

綺麗にライトアップされた、お城の前。
我成と梅乃が立つ。

「梅乃、抱っこしてい?」
「え?」

(だ、抱っこ?)

「…………ねぇ、ウメ」

「え?」

「ウメはちゃんと“俺のこと好き?”」

「え?
好きだよ」

「だったら“証拠”見せてよ」

「え?
――――――――」

我成が梅乃のふとももを掴み、抱き上げた。

「ウメ、キスして」
縦抱っこした我成が、梅乃を見上げ言った。

「え?//////」

「時々、不安になるんだ。
“俺ばっか好きみたいで”」  

「我成…」

「ね?してよ」

「う、うん/////」

梅乃が、我成の口唇をなぞる。
我成がゆっくり目を瞑ると、梅乃が顔を寄せ二人の口唇が重なった。

ルタ達や、そこにいた客までもが思わず見惚れる。

ライトアップされた城に相応しく、美しい我成と梅乃のキスだった。

口唇を離すと、額と額をくっつけた二人。

「なんか/////」
「ん?」

「本当に、プリンセスになった気分(笑)
なんて…///////」

「うん!
俺にとってウメは、プリンセスその者だよ!!」


そして………幸せな時間で幕を閉じた。

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