とある年の差カップルのほのぼのな日常
俺の可愛い彼女(私の可愛い彼)

【梅乃 side】

私の我成は、俗に言う“犬系男子”だ。

友達が多くて人懐っこくて明るく、甘えん坊でかまってちゃんだから。


「………」

「ウメ〜」

「んー?」

「ウーメー!」

「ん?」

「ウメ!」

「うん」

「梅!」

「待って」

「もう!ウメーーーー!!!」  

「ん!?何!?」

「暇!寂しい!相手して!」

「んー、ちょっと待ってね?」

「最近、何してるのー!!?
レシピばっか見てる!!」

そう。
私は最近、また新商品の弁当を考えるべく、色んなレシピを見ている。

またミサちゃんとアイディアを持ち寄って、新作弁当を作る予定だ。

それを説明すると、納得はしたようだが不服そうだ。

「我成も一緒に考える?(笑)」

「うん」

頷いた我成。
私の後ろに座り直し、両足で挟んだ。

後ろから抱き締めてきて、肩に顎を乗せてきた。
我成のサラサラの髪の毛が、私の首と頬をくすぐる。

「フフ…フフフ…
我成、くすぐったい…!(笑)」

「我慢して!」

「この体勢で考えるの?」

「うん。
“この体勢”じゃないとやなの」

「………」

ご機嫌ななめだ。

我成は少しでも蔑ろにすると、不機嫌になって駄々をこねる。

そんな時は……

「我成」

「何!?
何を言われても、俺は絶対!離れないよ!!」

「ちゃんとギューしよ?」

「……/////」

「ね?
私もギューしたいから、一度離れて?」

「……/////」

「ね?
それとも、ギューしない?」

「……/////する…」

可愛い…/////

一度離れた我成が、両手を広げて待つ。
私は笑って、抱きついた。

「フフ…我成、好き好き〜!」
「俺も好き…!」

向き直り「チューもしよっか?」と言うと、嬉しそうに目を瞑ってきた。

キスを交わすと、我成の機嫌はとっても良くなる。

「フフ…ウメ〜!好き〜!」
抱き締め、頬を擦り寄せてきた。

あぁ…良かった。
機嫌が落ち着いた。

それにしても、ほんと可愛い人だ。

不思議なのは、全く面倒だと思わないことだ。
普通なら、鬱陶しいと思うこともあるかもしれない。

でも我成だから……全てが可愛くて、全てが愛しいと思えるのだ。


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