とある年の差カップルのほのぼのな日常
そして今は私は、ソファに押し倒されて組み敷かれている。

「我成、どいて?」

「ウメ」

「は、はい?」

私は知っている。
こんな風に声のトーンを落とし、私の名前を呼ぶ時は………

「あれはダメだよ」

少々怒っているということを。

「ご、ごめんね。
でも、恥ずかしかったから…身長言うの」

「でもダメ。
あんな不意打ちされたら、理性が壊れる」

「うん、ごめんね」

「だから、キス責めね」

そして……我成が満足するまでキスされ続けた。


「…………我成、キスし過ぎだよ!」

「だってぇ〜ウメが煽るから!」

「そんなことされたら……」

「されたら?」

「……/////
うぅ…」

「ん?」

身体がうずくの!!!

………って、そんなこと言えないし……

「……/////な、何も…ない…
…………お掃除するね」

よし、こうゆう時は……身体を動かすのが一番!

「俺も!
じゃあ俺は、お風呂掃除するね!」

我成の仕事部屋以外を掃除機をかける。
我成の仕事部屋は、立ち入り禁止だから。 

「だってウメがこの部屋に入らなかったら、万が一情報が漏れた時、ウメを疑わずに済むでしょ?」


廊下を掃除していると……仕事部屋のドアと廊下の境で、カサッと紙を吸ってしまう。

「ん?」
スイッチを止めて、その紙を確認した。

“S大学 夏の学園祭”

S大学は、我成が通っていた大学だ。

あ!そっか。
我成の大学は、夏休み前にあるんだよね。

後輩からパンフレットを貰ったのか、付箋がついていて“絶対、来てください!”と書いてあった。

我成、行くのかな?

「――――ウメ〜!終わったよ〜!」

そこに我成が戻ってきた。

「あ、我成!これ」

「ん?
…………あー、学園祭だろ?」

「行くの?」

「行かなーい!」

「え?
でも、これ…」
付箋を見せる。

「でもあんま、行きたくない」

「行こうよ!せっかくだし!」

「ウメ行きたいの?」

「うん。
我成がいる時も、凄かったでしょ?」

「うーん…ウメが行くなら行く」

「うん!」


微笑み見上げる私に、我成は複雑そうな顔をしていた。


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