とある年の差カップルのほのぼのな日常
わかってるよ?
わかってるけど………

……………
……………

「でも、そうだよなぁ……」

思わず、声になって出た。

逆なら…私もそう思うだろうな……

でも…
でも…

やっぱ、傷つく………

そこに、スマホの着信音が聞こえてきた。

「あ…」

“我成”

出なきゃ…!
平常心…平常心……

「我成?」

『ウメ!!?
今何処!?
勝手にいなくなんないでよ!!!』

「あ、ごめんね!
えーと…ここは……さっき食べたたこ焼きのとこ!」

『わかった!
すぐ行くから、そこ動かないでよ!!』

通話を切って、ため息をついた。

我成、焦ってたな…
心配かけちゃった……

「ウメ!!!」  

「あ…我――――――」

あっという間に抱き締められた。

「良かった……」

我成の声は、震えていた。

「ごめんね」
向き直り、微笑み言うと……

「…………誰に、何を言われたの?」

「え?」

「俺とのこと何か言われたんでしょ?」

「え?あ、いや…」

「だから嫌なんだ!
だから来たくなかったのに!」

私の、ため……?

「帰ろ?
あ、ほら!
○○で、コーヒーでも飲んで帰ろうよ!」

そう言って、私の手を握った。

「我成」

「ん?」

「大丈夫だよ、何も言われてないよ」

「ほんと?
でもウメ、泣きそうな顔してるよ?」

「あ、それは……
ほら!さっきは、邪魔しちゃ悪いなって思ったからで。
我成のあんな姿、初めて見たからカッコいいなって!
でもそれと同時に、遠くに行っちゃった感じがして寂しくなっただけ!
大したことじゃないよ?ね?」

「ほんと?
我慢してない?」

「してない!してない!
…………ね?」

私が微笑むと、我成も少し不服そうだったが微笑んでくれた。

「……………
ねぇ、我成」

「ん?」

私は人気のない所に我成を誘導した。
そして、我成に手招きをした。

「ん?」
我成が屈んで、私に顔を寄せてくる。
頬を包み込んで、我成にキスをした。

「…………んん…う、ウメ…!?/////」
さすがの我成も驚いている。

「///////我成、私はね。
“誰に、何を言われても”我成が私を好きでいてくれたら、それで十分だよ!」
安心させるように笑った。

「……/////もう、それ反則…//////」
そう呟いた我成。

「ねぇ、早く帰ろ?
帰って、一緒にシャワー浴びようね………!」

――――――そう、耳打ちした。

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