とある年の差カップルのほのぼのな日常
手を洗い、うがいをしてタオルで拭いているウメを後ろから抱き締めた。

「んー、ウメ〜!」 

頬擦りしていると、ウメがフフ…と笑う。
そして向かい合って、抱きついてきた。

俺の胸にグリグリしてくる。

「ん?ウメ?」

頭をポンポンと撫でると「んー、もう少し待って…」と更にグリグリ抱きついてきた。

滅多にないけど、甘えたいのかも?

優しく頭を撫でていると、バッと離れて「ん!ありがとう!」と言ってきた。

「えー、もう少しギューしてあげるよ?」

「んー、お腹すいたし…
じゃあ…食後に、お願いします!」 

「フフ…はーい!」

夜ご飯を食べて、ウメが片付けくれてるのを後ろから抱きついて………

ソファに並んで座って「はい!ウメ!ギューのお時間です!(笑)」と両手を広げて微笑む俺。

ウメも嬉しそうに「はい!よろしくお願いします(笑)」と笑って抱きついてきた。

「フフ…
…………何かあった?」 
ゆっくり頭を撫でながら問いかける。

「んー?
うーん…
今日、失敗ばっかだったの…(笑)」

「そっか…
珍しいね!」

「そんなことはないよ?(笑)」
顔だけ上げて、ウメが言った。

「だってウメはいつも、凄いもん!」

「……///////ありがとう//////我成にそう言ってもらえると、また頑張れる!」

「うん!
凄い、凄い…!!」
ポンポンと頭を撫でる。

「フフ…ありがとう!」


そして………先に俺がお風呂に入って出て、その後にウメがお風呂に入っている時。
キリヤから電話が入ってきた。

「………」
嫌な予感がする。  

「もしもし?
――――――え?あ、そう…あそこって、ほんと良く誤作動起こさせるよね……
うん、うん、わかった」

通話を切って、ため息が出た。
クローゼットに向かい、着替える。

部屋を出ると、ちょうどウメがお風呂場から出てきた。

「え?我成?
出かけるの?」
 
「うん、キリヤに呼ばれて…
ちょっと、トラブル」

「………そ、そっか…
気をつけてね?」

「………」

また、我慢してる。
きっと、寂しいと思ってるに違いないのに……

少しくらい、ワガママ言ってくれていいのにな…

まぁ…ワガママ言われてもどうしようもないといえば、そうなんだけどさ。

「ごめんね。
先に寝てて?
疲れてるでしょ?」

「あ、待ってるよ!」

「寝てて?」

起きて待ってると、嫌なことばっか考えるだろうし。

少しだけ強い口調で言うと「………う、うん、わかった」とウメが頷いた。

俺はウメにキスを落とし、マンションを出た。


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