とある年の差カップルのほのぼのな日常
「は?
私としか、幸せになれるわけない!!」

「………」

「ね?我成くん、やり直そ?」

「…………ねぇ」
我成の纏う雰囲気が、グッと黒く落ちた。

「え?」
ヤスコが、思わず後ずさる。

「その自信、どこから出てるの?」

「え……」  

「なんで、俺の幸せを“俺以外の人間が決めるの?”」

「………」

「俺の幸せを決めるのは、ウメでも、ましてやヤスコでもない。
“この、俺!!”
ウメ。
この際、ウメにも言っておくね」

「我成?」

梅乃の頬を包み込み、目を覗き込んだ。

「俺の幸せは、俺が決める。
俺は、他でもない“月本 梅乃”が好きなんだ。
年齢は関係ないんだよ?
ウメに試食として渡された弁当を受け取った日から、俺はウメの笑顔と性格に惚れてるんだ。
ウメといると、安心するんだ〜
穏やかで、ほわほわした心地良い生活が送れるから」

「我成…/////」

「だから俺は、ウメが良い!!!」

「うん…//////
ありがとう……!」

「うん!
…………だから、ヤスコ。
君じゃないんだ。
俺の幸せは、ウメとの生活」

「………そんな…」

「それに、万が一。
万が一ウメと別れたとしても、ヤスコを選ぶことはない」

「ど…して……?」

「そもそも付き合ったのだって、ヤスコが俺に嘘ついたのが原因でしょ?
俺が良いなって思ってた子の悪口を俺に吹き込んで、落ち込んだところを上手く入り込んできた。
別れる時言ったよね?
もう、信用出来ない。二度と話しかけないでって!」

「………それは……!!」

「それにウメと別れたら、俺はウメのストーカーになるから」

「は?」

「“それくらい”好きなんだってこと。
いい?
もう二度と、ウメと俺の前に現れないで! 
破ったら、俺にも考えがあるからね?」

「………」

「ウメ、行こ?」

「うん…」

項垂れるヤスコを残して、我成は梅乃の手を引きその場を後にした。


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