とある年の差カップルのほのぼのな日常
「ほんとに!!?」

「うん!
え?冗談で言ったの?(笑)」

「そんなわけないでしょ!?
本気の本気!!!」

「うん、良かった!
…………フフ…でも、びっくりした(笑)」

「え?」

「私もね。
今日、我成にプロポーズしようとしてたんだよ?」

「え!?
そうなの!?」 

「うん!
ずっと、待たせてごめんね?」

「ううん!」

「ずっと、不安だったの。
年の差があること。
“また”捨てられるんじゃないかって、考えちゃって……」

「うん」

「でもこの前の我成の言葉で、私も自分の幸せを自分で決めたいと思った。
我成がどうとかじゃない。
“私が”どうしたいかを考えようって!」

「うん」

「私も、我成との生活が幸せ……!」

「うん!」

「だから、我成の奥さんになりたい……!」

「うん!
ウメ、これからもよろしくね!」

「こちらこそ!!」

「フフ…俺の奥さん!」

「フフフ…はい!我成の奥さんです(笑)」

小さく手を上げて微笑む梅乃を、我成は嬉しそうに抱き締めた。


それから、一度それぞれ温泉に入り……
バイキングの夕食を堪能した、二人。

もう一度、それぞれ温泉に入って今は、外を散歩している。

「我成」

「んー?」

「このまま、行きたい所があるの。
付いてきてくれる?」

「え?うん」

梅乃に連れられた所、それは………

小さな公園だった。

そしてそこのベンチに、一人の男性が座っていた。


「―――――ケイタロウ…!」

梅乃の呼び声が響いた。

「え………」
(“ケイタロウ”って、確か……)

「我成。
こちら、私の“元・旦那さん”」

「なん…で…?」

「ちゃんと、ケジメをつけたいの。
そしたら、これから先は“本当の意味で”我成と幸せに暮らしていけそうなの。
………ケイタロウ、こちらが婚約者の我成だよ」

「初めてまして……で、良いのかな?」

ケイタロウが、少し遠慮がちに我成を見つめた。


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