人生詩集・番外編
ドッペルゲンガー・2
何もあんたの前にあんた自身が現れる訳じゃない。フフ、それとも現れるって思ってた? あんたの前に腰掛けてニコッと笑ったりしてさ、フフフ。
オー、ノー! そうではないっ!
もしそうだったらまだ可愛い気があるってもんだ。本当の奴はそんな可愛いもんじゃない。陰惨で、悲惨で、冷たくって。墓場の底迄一気に連れてってくれる様な、気を失う程滅入ること受け合いの、何の洒落っ気もない奴さ。ほんとだぜ。そいつと比べれば西洋の鎌を持った死神様や何かの化物だって、愛嬌者のナイスガイと云わなきゃならない。
ドッペルゲンガー! そいつはっ!無意味な繰り返しを送るお前自身だ!
生きなきゃならないから、暮して行かねばならないからと云って何十、何百、いや何千何万回も、まるでエンドレスの悪夢の廻廊を行く様に愚かな繰り返し繰り返しを演じ続けるお前!……そう、あんたのことだよ。フフ、そして俺のことさ。
ある日突然自らの人生に繰り返しの万華鏡を見る時、籠の中のネズミが車を回す無意味さを知った時の様に、
恐ろしい思いをするぜ、アンタ。死にたくなるぜ。
何せネズミじゃないもんな俺達、人間だもんな。
【エンドレスの回廊。この先は…?同じさ、ずっと。ところで、あんたの入る部屋は…ないぜ】
オー、ノー! そうではないっ!
もしそうだったらまだ可愛い気があるってもんだ。本当の奴はそんな可愛いもんじゃない。陰惨で、悲惨で、冷たくって。墓場の底迄一気に連れてってくれる様な、気を失う程滅入ること受け合いの、何の洒落っ気もない奴さ。ほんとだぜ。そいつと比べれば西洋の鎌を持った死神様や何かの化物だって、愛嬌者のナイスガイと云わなきゃならない。
ドッペルゲンガー! そいつはっ!無意味な繰り返しを送るお前自身だ!
生きなきゃならないから、暮して行かねばならないからと云って何十、何百、いや何千何万回も、まるでエンドレスの悪夢の廻廊を行く様に愚かな繰り返し繰り返しを演じ続けるお前!……そう、あんたのことだよ。フフ、そして俺のことさ。
ある日突然自らの人生に繰り返しの万華鏡を見る時、籠の中のネズミが車を回す無意味さを知った時の様に、
恐ろしい思いをするぜ、アンタ。死にたくなるぜ。
何せネズミじゃないもんな俺達、人間だもんな。
【エンドレスの回廊。この先は…?同じさ、ずっと。ところで、あんたの入る部屋は…ないぜ】