人生詩集・番外編

夜のタブロー・3

怪人「おお、乙女子よ!我、エルデンより追われし者にあらず。汝に見立てし清心ともに、この世に園を為さんと、そこよりおのれ降り来たりし者ぞ。
さるを…いま俗世に惑わされ、汝を失いたるはいかなる愚迷のザマなるか!
この失念のかく深ければ、斯くも醜き、そして悍しき姿となるは道理ぞかし!
おお、汝、乙女よ!
我、闇の怪人となり果つるとも、汝を忘れることよにあらざらん。
我をば忌むな、恐るるな。君、忘れじの清心の、甘き実よ。
いま再び我をも引き連れて、汝が降臨の願いに返れよかし。
我にやさしき言葉を掛けさせたまえ、
天使の笑みを、いま一度、投げさせ給え…」

乙女「キャア~~~!やなこった。図書館に潜むオペラ座の怪人め!プータローめ!」

              【キャア~~~!from pixabay】
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