ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
角刈りは少年のように目をキラキラと輝かせながら、力説していた。
それほどこの高校に、トップという人たちに思い入れがあるのだろう。
「まず一昨年のトップをぶっ倒した黒鉄琥珀さんは、それからも雑魚たちの攻撃を問答無用に力で捻り伏せていった。もう誰もがナンバーワンだと認めたよ。あと二人、琥珀さんの他に化け物がいて、さっき教室にいた赤髪の男の人、八神北斗さんは、一見ひょろりとしていて弱そうだけど一度も相手から攻撃を受けずに無傷で神王祭を終えた人。神王祭で無傷だった人は初めてなんじゃねぇかな。もう一人はさっきヘッドホンを首から下げてた、榊世那さん。世那さんも飄々と喧嘩をするタイプで、一見女みたいで弱そうって思うかもだけど、世那さんの拳は鉄のようにめっちゃいてぇんだって。女顔のこと気にしてるから、間違っても“女みたい”とか言うなよ?殺されるぞ。そんな三人は誰が見ても飛び抜けて強かったんだけど、トップには別に興味ねぇって世那さんが言い出して、北斗さんもトップは琥珀さんでいいってなって、圧倒的強さもあったことから今のトップは琥珀さんになったんだ」
「へぇー」
あんまり興味もないから相槌も棒読みになってしまったけど、角刈りは気にした様子もなく止まらない熱量で続ける。
「しかも、琥珀さんが強いのは当たり前なんだよ!なんたって、お兄さんがあの伝説の黒鉄愛武さんなんだからな!」
「…どちら様?」
「はあ!?愛武さんのことも知らないのかよ!?俺たちの五個上で、この学校で三年間トップを務めてた人だよ!三年間もトップが同じだったのは愛武さんが初めてで伝説になってんだよ」
それほどこの高校に、トップという人たちに思い入れがあるのだろう。
「まず一昨年のトップをぶっ倒した黒鉄琥珀さんは、それからも雑魚たちの攻撃を問答無用に力で捻り伏せていった。もう誰もがナンバーワンだと認めたよ。あと二人、琥珀さんの他に化け物がいて、さっき教室にいた赤髪の男の人、八神北斗さんは、一見ひょろりとしていて弱そうだけど一度も相手から攻撃を受けずに無傷で神王祭を終えた人。神王祭で無傷だった人は初めてなんじゃねぇかな。もう一人はさっきヘッドホンを首から下げてた、榊世那さん。世那さんも飄々と喧嘩をするタイプで、一見女みたいで弱そうって思うかもだけど、世那さんの拳は鉄のようにめっちゃいてぇんだって。女顔のこと気にしてるから、間違っても“女みたい”とか言うなよ?殺されるぞ。そんな三人は誰が見ても飛び抜けて強かったんだけど、トップには別に興味ねぇって世那さんが言い出して、北斗さんもトップは琥珀さんでいいってなって、圧倒的強さもあったことから今のトップは琥珀さんになったんだ」
「へぇー」
あんまり興味もないから相槌も棒読みになってしまったけど、角刈りは気にした様子もなく止まらない熱量で続ける。
「しかも、琥珀さんが強いのは当たり前なんだよ!なんたって、お兄さんがあの伝説の黒鉄愛武さんなんだからな!」
「…どちら様?」
「はあ!?愛武さんのことも知らないのかよ!?俺たちの五個上で、この学校で三年間トップを務めてた人だよ!三年間もトップが同じだったのは愛武さんが初めてで伝説になってんだよ」