ヤンキーくんたちに溺愛されてます！

「うん！やっとだよ！」



高校生といえば、青春！


街に溢れている笑顔の高校生たちを見て、私も早くあの中に入りたいとずっと思っていた。


その願いが今日、やっと叶うんだ。



「ごめんな、俺の会社が倒産したばかりに、星奈(らな)に好きな高校を選ばせてやれなくて…」


「だから、そのことはもういいってお父さん！私は高校生になれればぶっちゃけどこでもいいっていうか、結果的に高校に通えるんだからその話はもういいの！」



つい三ヶ月前、お父さんの勤めていた会社が倒産してしまい、私たちは貧乏家族になった。


元から住んでいた一軒家を売って、今はアパートに移り住んでいる。


幸い、お父さんは知り合いの会社に再就職してお金もコツコツと溜まってきてはいるけど、もうしばらくは貧乏生活だ。



お金がなくなって、私は高校に通えないかもというピンチが訪れたけど、特待生だったら無償で通えるという高校を見つけて死ぬ気で勉強をして、見事に一枠しかない“特待生無償”を勝ち取った。