ヤンキーくんたちに溺愛されてます！

「…もう終わったよ」


「なんだ。せっかく来たのになー。まあいいや。帰ろっと」



相染さんはくるりと踵を返すと、スタスタと教室を出ていった。


まるで嵐のような相染さんに、男子たちもすっかりびびっているのか相染さんを避けるかのようにささっと道を作っていた。



「あ、角刈り。そういえば大丈夫？」



すっかり忘れていた角刈りを振り返ると、角刈りはぽかーんと間抜けに口を開けて固まっていた。



「かっけぇ…。さすが相染虎さんの妹…」



惚けた様子の角刈りにもう一度大丈夫かと聞こうとする前に、黒鉄琥珀に腕を掴まれ歩き出される。



「え、ちょ、なに！？」


「言っただろ。今日からおまえは俺のものだって。俺が来いって言ったら絶対だ」