ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
掃除用具入れの隣に人二人分くらいが入れるような隙間があり、八神北斗と移動する。
壁になっている八神北斗の後ろでは、十人を相手にしていることを感じさせないくらい余裕そうな黒鉄琥珀が次々と男子生徒を殴り飛ばしている。
「星奈ちゃんの髪の毛揃えてあげろって、琥珀が言ってきたんだよ」
「…へ?」
「一応、あいつなりに自分の後輩がしたことの責任を感じたんじゃないのかな。見た目から勘違いされることが多いけど、本当は優しいやつなんだよ。今朝だって、満員電車で痴漢されていた女の子を庇って、サラリーマンにガン飛ばしてたくらいだし」
ふと、電車の中でサラリーマンに難癖をつけていた黒鉄琥珀を思い出す。
あれは、痴漢されていた女の子を助けていたのか…。
「ヤンキーだからって、何も考えてないクズだけじゃないんだよ。俺は琥珀といわゆる幼なじみって関係だけど、少なくとも、琥珀は俺が知る中で誰よりも強くて、優しい男だね」
淡く微笑んだ八神北斗の細長いピアスがしゃらんと揺れた。
壁になっている八神北斗の後ろでは、十人を相手にしていることを感じさせないくらい余裕そうな黒鉄琥珀が次々と男子生徒を殴り飛ばしている。
「星奈ちゃんの髪の毛揃えてあげろって、琥珀が言ってきたんだよ」
「…へ?」
「一応、あいつなりに自分の後輩がしたことの責任を感じたんじゃないのかな。見た目から勘違いされることが多いけど、本当は優しいやつなんだよ。今朝だって、満員電車で痴漢されていた女の子を庇って、サラリーマンにガン飛ばしてたくらいだし」
ふと、電車の中でサラリーマンに難癖をつけていた黒鉄琥珀を思い出す。
あれは、痴漢されていた女の子を助けていたのか…。
「ヤンキーだからって、何も考えてないクズだけじゃないんだよ。俺は琥珀といわゆる幼なじみって関係だけど、少なくとも、琥珀は俺が知る中で誰よりも強くて、優しい男だね」
淡く微笑んだ八神北斗の細長いピアスがしゃらんと揺れた。