ヤンキーくんたちに溺愛されてます！

「本当に星奈はいい子に育ったな…。悪い男に引っかからないか心配だよ」


「あはは、大丈夫だよ！…って、もう時間だ！じゃあね、二人とも。いってきます！」



笑顔で手を振ってくれた二人に同じように手を振り返して、家を出る。


今日はいよいよ入学式。


どんな子と同じクラスになるのかな…。



「あと一駅、か」



まあまあ混んでいる電車に揺られながら、スマホで何度も電車案内のページを確認する。



「おいおまえ。俺の足踏んだだろ」


「…え？いや、踏んでないですけど…」



ふと、言い合うような声が聞こえてきて顔を上げると、紺色の髪の毛の鋭い目つきをした制服の男の子に三十代半ばくらいのサラリーマンが睨まれていた。