ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
「しらばっくれんな。目障りだからあっち行けよ」



サラリーマンは恐れをなしたのか、そそくさと人の間を縫って向こうの車両に行ってしまった。


こわ…。たしかああいうのをヤンキー?って呼ぶんだっけ…。


まあ私とはきっと無縁のような人たちだろうし、もし高校にああいう人がいたとしても関わらないようにしよっと。



そんなことを考えているうちにやっと学校の最寄駅につき、スマホで次は地図を開く。



「…どうやって見るんだろう、これ」



スマホの位置を色々と変えてみるけど、普段使い慣れていないから地図の見方が全くわからない。



「どうしたの?何かお困り?」



途方に暮れていると、後ろからぽんぽんと優しく肩を叩かれた。


振り向くと、赤髪で見た目は派手だけど優しそうな目元が特徴のイケメンが、にこっと優しく微笑みながら首を傾げていた。
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