ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
「おう」



琥珀はにっと笑うと、私の口元についていたホイップクリームを指で拭ってくれた。



「な…っ、言ってくれれば自分で取れるよ!」


「自分で気づけてない時点で遅いんだよ」



恥ずかしさで顔が赤くなっているのを自覚していると、北斗くんがははっと乾いた笑い声を出した。



「琥珀がそんなに素を出せる女子なんて、美来(みくる)以来じゃない?」


「美来…?」



聞き慣れない名前に思わず聞き返すより先に、机を叩く拳の音が店内に響いた。



「ちょっと、何してるの琥珀…!」



慌てて周りのお客さんにすみませんと謝罪をする。
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