ヤンキーくんたちに溺愛されてます！

さっきの机を叩きつけていた琥珀を思い出す。


琥珀は…まだ美来さんへの気持ちを片付けられていない…？



「ごめんね、こんな重い話」


「あ、ううん、全然…」



きっと琥珀は北斗くんが美来さんの名前を出したから、怒り任せに机を叩いたのだと思っていた。


だけど、一瞬だけ見えた琥珀の顔はすごく苦しそうだった。


それは今も忘れられていないって何よりもの証拠なんじゃないのかな…。


＊


「ああ、知ってるよ。初目美来さん。琥珀さんの中学の時の元カノだろ」



さすが三獣士をリスペクトしてるだけある角刈りは、美来さんの名前を出しただけですぐにわかったようだった。



「その美来って人を、琥珀先輩は今も引きずってるってこと？だからって、あからさまに態度に出す男とか本当信じられないんだけど」