ヤンキーくんたちに溺愛されてます!

自覚する恋心

「…な。らーーな!」


「…え?」



心虹が大声で私の名前を呼びながら顔を覗かせてきて、ハッと我に返る。



「どうしたの?なんかさらにぼーとするようになったけど、また琥珀先輩になんかされた?」


「いや、なんも…」



あれから琥珀とは顔を合わせていない。というか、私が避けている。


美来さんと会って話した、あの日から…。



「おい、星奈いるか?」


「やば、ごめん心虹!適当にいないって言っといて…っ!」


「あ、星奈、ま…」



待って、と言う心虹に悪いと思いながらも、教室に入ってきた琥珀から逃げるように廊下に出る。
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