ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
この学校、大丈夫?


若干イライラしながら教室に入ると、男の子たちの下品なバカでかい笑い声や、物が倒れる音がうるさい動物園状態で思わず唖然とする。


…何ここ?本当に動物園かなにかなんじゃないの?



思い描いていた高校の教室とは全く違って、目の前に広がる光景はガラの悪いヤンキー風の格好をした男の子たちで溢れていた。



「あ?なんだてめぇ。学校間違えたのか?」


「…は?」



呆然と立ち尽くしている私の前にぬっと角刈りのアホそうな顔をした男の子が顔を出してきた。



「それともなんだ?そんなちっこい体で、この学校のトップ狙ってんのか?」



ぎゃははと教室内がうるさい笑い声で包まれ、耳を塞ぎたくなる。



「トップ?さっきから何言ってんの?私は特待生だったらこの学校に無償で通えるから、受験したの。あんたたちこそ来る場所間違ってるんじゃないの?」
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