ヤンキーくんたちに溺愛されてます!
「…え?」


「来いよ。いじめてくるやつなんてな、無視しとけばいいんだよ。胸張って歩け」



男の子、琥珀は、俺が持っていなかった力も勇気も全部持っていて、俺の行く道を作ってくれるヒーローだった。


幼稚園からの付き合いは高校に上がっても変わることはなく、琥珀は俺をいつだって一番に助けてくれて俺も琥珀を守れる力を自分で身につける努力をするようになった。



琥珀がこの学校でトップを狙っているなら、俺は琥珀を支えるNo.2になる。


琥珀が欲しいものがあればなんでも揃えてきたし、琥珀のためになるなら俺の全てを琥珀に捧げてもいい。


琥珀を傷つけるやつは誰だって許さない。


それくらい琥珀を尊敬していたし、昔も今も一番の憧れだった。



…だけど、一つだけ、琥珀にも渡したくないものができたんだ。



「心虹、明日の買い物楽しみだね!」
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