DEAR 1st SEASON
「お待たせしました、

イチゴショートとミルクティーでございます。」




しばらくして、注文したケーキと湯気が揺らぐ紅茶が運ばれて来た。



「わぁい美味しそっ♪

いっただっきまーす★」



イチゴが赤く際立つショートケーキにフォークを入れ、口へと放り込む。



甘い味覚を楽しむ前に、由梨が口を開いた。




「───ねっねっ、彩さぁ?




亮とはどうなってんの?」





「……ん?…んー…」





─────ゴクンっ!




しばらく口をもたつかせながら、あたしはやっとケーキを飲み、




「どうなったも何もさ、連絡なんか来ないよ。

あいつにとったらあたしなんてただの遊びに過ぎないだろうし……」



ミルクと紅茶が混ざる瞬間を見つめながら自分の心情と重ね、胸の底に何かがのしかかる。




「……まぁねー……。


さっきあいつ、また違う女連れてたの見たからさぁ……。」





由梨は自分のアイスティーをカラカラと混ぜながら、言いにくそうにそんな情報を伝えた。





「────…そっか……」




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