DEAR 1st SEASON
───川西 亮。
中学生の時に“いいな”って思った私の初恋の人。
亮は簡単に言うと、
学校ではアイドル的な存在で。
下級生、同級生、上級生誰からもキャアキャア黄色い歓声を挙げられる存在だった。
私も何故か周りと同じように、気になって。
…………告白、した。
──『嫌いじゃない。
むしろ好き。』──
そんなよく分からない曖昧な返事が返って来て、微妙な関係がしばらく続いた。
……でも。
『───私たち付き合ってるの?』
そんな言葉も言えなかった。
言えばきっと答えはNO。
違うに決まってる。
でも好きだから自分から認めたくない。
好きだから、こんな形でもそばにいたい。
……以来、あたしが好意を持っているのを良いことに亮には振り回されている。
……今考えたら、本当に何であんな我慢してたんだろってつくづく思う。