DEAR 1st SEASON
第6章 すれ違い

第6章 すれ違い

次の日。



朝起きた瞬間から、気分は重かった。


何か嫌な予感はしていたんだ。


梅雨の蒸し暑さが体をダルくさせていたのかもしれない。




───6月。




あたしはこの雨の季節は嫌いだ。


むしむしして暑いし蒸すし、体がとにかくダルい。


髪型だって決まらないからかなり毎朝苦戦するし。


そのためにいつもより早く起きなきゃいけないし……。




「──……はぁ……」




爆発にも変わりない髪を、ストレートのコテで伸ばしていく。


湿気で完璧とは言えない仕上がりに深い深い溜め息を吐いて、窓の外を見つめた。




───今日も雨。



でも、幸い小雨だから少ししたら晴れるかも。




……まぁどっちでもいいか……。





そう呟き、あたしは自分の部屋を出て黒いローファーに足を通した。
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