DEAR 1st SEASON
────ピピピ…!!
……ピピピ!!!
目覚ましの音が部屋に鳴り響く。
──バサッ!!
勢い良くベッドから飛び出し、目をパチパチ。
いつものあたしなら考えられない寝起きの良さ。
カーテンを開け、窓から見える太陽に顔がニッコリ。
やったね。
見事に快晴!
晴れ女バンザイ♪
さっそく顔を洗って、
気合いを入れて鏡台に座る。
化粧水や乳液、下地をいつもより念入りに染み込ませ、ファンデで透明な肌へ。
下地で睫毛を出来るだけ伸ばし、マスカラでまた睫毛を増強。
発色がいいアイシャドーで目元をキラキラに。
今日のチョイスはブラウン。
唇にはお気に入りのプル艶ピンクのグロス。
最後にチークブラシでピンクに頬を染めれば、
メイクは完了。
「よぉぉしっ!」
メイクすれば気合いも入る。
自分に自信が持てる。
そしてまた、
最後に香水で仕上げ。
昨日のワンピを身にまとい、ヒールを履けば待ちきれんばかりに待ち合わせ場所へと急いだ。
私服で会うのは初めてだし。
ぶんちゃんの好みも分からないけれど─…。
ぶんちゃんに見てもらいたい。
ぶんちゃんの為に、
もっとオシャレして可愛くなりたい。
……そんな、
何だか“恋してる実感”が湧いてきて。
胸がくすぐったいような、そんな気持ちで先を急いだ。