DEAR 1st SEASON



モヤモヤした気持ちを抱え、翌日を迎えた。


変わらず制服に身を包み、いやいや数学の補習へ。



あーあ…。

補習さえなけりゃ、

部活に出れるのになぁ…。



教室の窓からジッと部室を眺める。


そこからは楽しそうにみんなが太鼓を叩く姿が見える。


ぶんちゃん、見えないかなぁ……。



目を凝らし、窓から顔を出したところでポケットからブーブー振動が。



………ん?



メールだ。


受信boxを開いて針がささる。




───ドキッ……。





【受信メール】

From;高山さん

──────────

おはよ(^-^)

補習頑張ってる?


今日は俺からお誘い。

補習終わったら一緒に帰ろう。


-END-






……………うっそ……。

誘われた?


いつも彩からだったのに…?


バイブがまだ鳴ってるみたいに、手の振動が止まらない。





「彩~♪
何かいい感じじゃぁん?」



いつの間にか隣にいて、ニヤニヤ笑うナナ。



「………!ナナ!

いつから……」



「んなことより即返信しなきゃでしょ~♪」



「~~~~~~…ッ。」




ポッキー1本で彩に指示するナナに何だか何も言えなくて。



あたしはそのまま返信画面を起動した。
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