DEAR 1st SEASON
【送信済メール】
To;ぶんちゃん
──────────
おはよ★
今から補習だよ😖
お誘いありがとう(^^)
一緒に帰ろう。
-END-
─送信完了しました─
よしっ♪
もう補習でも何でもドーンと来い!!
今のあたしならどんな問題でもこなせる気がする。
………のは完全に気のせいで、実際は数字を見る度に頭を抱えていたけれど。
それでもニヤニヤ、
ワクワク、ドキドキ。
その気持ちに嘘は付けなくて。
夕方近くナナに、
『頑張れ、必勝』
と背中を押してもらい。
足早に下足室へと向かって、手を振るぶんちゃんの元へ駆け寄る。
「待った?」
「ううん、そんなに。
さっき部活終わったとこだし。」
ぶんちゃんはそう言うと、スッと前を歩き出した。
…手は…
昨日みたいに繋げない、かぁ……。
ちょっとガッカリ。
「手、繋ぐ?」
「えっ!?!?!?」
思いもよらない言葉にただビックリ。
「嫌ならいいけど…」
「いや…じゃ、ない…」
二つの手が重なり、
同じ体温を共有する事にただ幸せを感じる。
……だから。
……今日は怖がらずに聞いてみよう。
【事実】を。