DEAR 1st SEASON
「彩ちゃん聞いたよー。
ぐっすり爆睡してたんだって?」
チカさんがケラケラと楽しそうに近付いて笑った。
「…そうなんです…。」
「だぁーいじょうぶ♪
あたしも爆睡してたから!
…っていうか、
彩ちゃん何でそんなに真っ赤なの?」
「……ね……」
「ね?」
「…寝顔可愛いって言われたんです……」
消え入りそうな声でそう伝えると、チカさんは一瞬キョトンとしてすぐに笑った。
「あっはは!
そーいうとこが可愛いんだろうなぁ、彩ちゃんは♪
あたしなんか、寝てても純に放置されてたよー?」
バシバシとあたしの肩を叩くチカさんに、ますます顔が赤くなる。
「ねーっっっ!!!
彩!チカさん!
あれ乗りませんっ?」
キョーコが指差しているのは───…。
「………観覧車……?」
すっかり暗くなった街に、負けないくらいの光の集まり。
イルミネーションの中でも一際明るい光の群集だ。
「わぁいいね~!!♪
乗ろう乗ろう!!」
チカさんが明るくそう返事を返す。
「…クリスマスプレゼント、お互い頑張って渡そうね♪」
「……………!」
──…そう耳打ちされ、
心拍数が急に上がった。